
前日の強風と激しい雨が嘘のように晴れた空の下、東京三田の会場で、記念すべき第10回アフィリエイトカンファレンスが開催されました。
会場に最初に入場してきたのは、ビギナーズクラブの一同。ランチと共に受付も済ませてあるので、受付を通り抜けて、ささっと会場へ。その後、続々と参加者が来場、200人が入る会場は開始時間前に埋まりました。座席に置かれたバッグには、試供品や出席者限定の特別オファーの数々も…。
今回初の試みはUsteramでの中継。Twitterでのつぶやき(ハッシュタグは#ACON2010)と共に、会場へ来られない方たちにも、リアルタイムでカンファレンスの内容を伝えました。
その中継をはじめとする裏方のボランティアスタッフ、そしてパネラーやプレゼンターとして、アフィリエイター、ASP、EC三者が活躍、カンファレンスを支えていただきました。

◇主催 NPO法人アフィリエイトマーケティング協会
◇協賛
【ゴールドスポンサー】
アライドアーキテクツ株式会社
インタセクト・コミュニケーションズ株式会社
株式会社フォーイット
【シルバースポンサー】
株式会社千趣会
株式会社エスプリライン
ネットラピュタ株式会社
株式会社ピュア・メディカル
株式会社学文社
株式会社興和堂
株式会社ニッセン
森下仁丹株式会社
【後援】
日本アフィリエイト・サービス協会
◇開催日時 2010年12月4日(土)13:55〜16:35
◇開催場所 ベルサール三田
カンファレンス10回を振り返る&将来展望
〜「ソーシャル・コマース」時代の到来〜
≪発表者≫
協会 副理事長 森本光昭


アフィリエイト・プログラムに関する意識調査 2010
≪発表者≫
協会 理事 野崎雷太
・『アフィリエイト・プログラムに関する意識調査2010』(PDF)



講演「フラッシュ・マーケティングの将来」
フラッシュ・マーケティングについての最新情報の講演
グルーポン・ジャパン株式会社
執行役員 WEBマーケティング本部長兼事業開発本部長
野田 臣吾 様
フラッシュ・マーケティングとは
グルーポンは、地域ごとに1日1店舗1クーポン限定でお得な情報を紹介する共同購入型割引クーポン販売サイトです。24時間限定のカウントダウンや、残り人数のリアルタイム表示が、テレビショッピング同様のあおりとなって、ショッピングの楽しみを盛り上げます。
購入者数が一定に達すると、販売者全員が大幅割引のクーポンを取得できるという仕組みが特徴でしたが、最近グルーポンでは、「最低購入数」の制限をやめ、一人目から有効にしています。それは会員数が増えて、すぐに最低購入数を超えるため、制限の必要がなくなったからです。
いままでE-Commerceと言うと物販が多かったのですが、フラッシュ・マーケティングでは、飲食店や美容院、エステなどサービスが多いことも特徴です。
史上最速の成長企業、グルーポングループ
グルーポングループは、2008年11月にアメリカで生まれ、ちょうど2年経ったところです。
グループは、ネット企業にあまりなじみのないシカゴという地から生まれて、いきなりソーシャルコマースの一翼を担う形になりました。最初はたぶんローカル広告で、町の上質な店舗を取り上げると、なぜかいきなりお客さんが押し寄せるようになることから、口コミが起こっていったのではないでしょうか。
特に話題になったのが、GAPディールです。アメリカ全国一律で50$分の商品券を半額で売ったのですが、1日でなんと44万5千人が購入、売上は約9億円にも上りました。
グルーポングループはしばしば史上最速の成長企業として紹介されています。売上高が10億ドルに到達するまでのスピードを比べたグラフで見ると、グーグルやアップルと比べてもかなりの速さです。
アメリカで設立しましたが、現在は35カ国300都市以上で展開、ヨーロッパや中南米でも広くサービス展開しています。アジアはまだ少なく、長らく日本にしかありませんでしたが、最近、シンガポール、香港での展開も決まりました。
アメリカとカナダ以外は、すべて今年2010年1月以降に、同じようなビジネスモデルの会社を企業買収して、グループは成長してきました。日本の場合も、元々は全く資本関係のなかった事前購入型クーポンサイト、今年6月設立、7月にサービスインした「Q:pod(クーポッド)」を早くも8月に買収、グルーポン・ジャパンとしてスタートさせました。
現在、日本では54エリアで展開、グルーポン・ジャパンの社員数はすでに五百人を超えています。グルーポンはグーグルのようなテクノロジーの企業と、営業に非常に強いリクルートのような企業が合体したような企業です。日本全国を網羅的に、しかも飲食店のみならず、美容系など全ジャンルをカバーしているので、かなりの営業の人数が必要です。
グルーポン・ジャパンのサービス開始からの割引総額、これは販売枚数と直結した数字ですが、他社にかなり差をつけて圧倒的に多くなっています。
店舗側にとってのフラッシュ・マーケティング
では店舗から見て、このサービスは本当に効果があるのでしょうか。
グルーポンで扱うのは、低下の50%以上割り引いた商品です。さらにそこからグルーポンが利益をシェアさせていただくので、店舗の見入りは大変少なくなってしまいます。しかし、そのコストは、これまでチラシや飲食店検索サイトなどに使っていた新規顧客獲得のマーケティング費用と比べて考えるべきでしょう。
フラッシュ・マーケティングの肝は前払いという点にあります。サービス業の場合、これまではお金の支払いは店でサービスを受けた後でした。クーポンとはいえ、前払いというスタイルはこれまでにありませんでした。
前払いであることから、確実に来店いただけるお客様にしか広告費用が発生しません。既存メディアのように店のサイト、店のページへの集客ではなく、店舗に集客できる点が画期的です。
サイト閲覧者はいわゆるF1層、20〜30代が7割で、年収は600万円以上が65%で、年収水準はかなり高めです。割引ということで、安いものを好む客が集まってくるのではないかと思われがちですが、サイトに集まる層は、扱っている内容によって決まると考えています。女性が多いのは最近、美容系が多かったためであり、高収入層が集まるのは、その層がふだん使っているサービスや使ってみたいサービスを半額提供しているからです。
フラッシュ・マーケティングの集客・送客レバレッジは、従来型メディアとはかなり異なります。従来型メディアでたとえば月間1000万人の来訪者があったとしても、20万店舗の情報が掲載されていたなら、単純計算すれば、1店舗当たり月間平均50人にしか露出できません。これに対してフラッシュ・マーケティングの場合は、エリアを細分化、さらに時間を短く刻んでいます。これまでの広告なら掲載期間は1ヶ月とか、1週間といった単位になりますが、1日単位での掲載です。1エリア数万人に対して、1日1店舗だけを露出します。
メールマガジンは、フラッシュ・マーケティングを実現する重要な要素です。毎日毎日メールマガジンを出せるメディアはそうありません。それが可能なのは大幅ディスカウントができていて、ローカルな情報でお客様にとって、いつでも手が届くような情報であり、コンテンツとして一人歩きできるくらいの強さがあるからです。だから毎日送っても、そんなに解除されません。
1エリア数万人必要ですが、逆に人数が多すぎると、店のキャパを越えた集客になってしまい、そのバランスは難しいところですが…。
ソーシャルメディアとの連動も欠かせません。TwitterやFacebookといったメディアがなかった時代、ソーシャルインフラができあがってなかった時代には、フラッシュ・マーケティングは難しかったかなと思います。
フラッシュ・マーケティングの将来
フラッシュ・マーケティングを行っているサイトは既に百サイト以上あり、一消費者としてどれを見ればいいのか迷います。そんな中、フラッシュ・マーケティングの比較サイト、集約サイトもできています。グルーポン・ジャパンもそういった大手メディアなどとは、会員登録と購入それぞれを成果とした形で、連携を行っています。まだ個人アフィリエイター向けにアフィリエイト・プログラムを提供できる段階には至っていませんが、今後はそれも考えて行きたいと思います。
今後のサービスの新たな展開としては、2つあります。
ひとつはパーソナライズ。現在、24時間、日本全国で54エリアに分けて、1エリア数万人に対して、1店舗を集中露出していますが、この人数が多くなりすぎると、店舗のキャパを超えてしまいます。エリアを分けたり、時間を短くするという方向性もありますが、アメリカのグルーポンでは、パーソナライズ、たとえば趣味志向や購買履歴に基づいて最適な情報を届ける方向で進めています。たとえば同じ渋谷エリアでレストランとエステのクーポンがあったら、単純に分ければ男性にはレストラン、女性にはエステの情報を届けるといった方法です。
もうひとつはグルーポンショップ。これまで24時間の掲載後、その店舗の情報は過去のクーポンのリストに埋もれてしまいました。グルーポンショップは、グルーポンのサイト内に店舗ページを作成、そこでクーポン販売を行えるようにします。メールマガジンなどでの露出はありませんが、別の仕組みは用意しています。クーポンお買い上げのお客様に対して「「ご利用ありがとうございました。店はいかがでしたか? ファンになりませんか?」というメールを送り、お客様がファン登録すると、店舗ページを通じてコミュニケーションが取れます。
また、個人的な予想ですが、今後はソーシャルグラフの概念を取り入れて、たとえば自分の友達はどこの店のファンなのかを見られるといった、ソーシャルの機能も追加されていくのではないかと考えています。
なお、「フラッシュ・マーケティング」と言う言葉は消費者からわかりにくい言葉ではないかと思っています。「グルーポン系サービス」と言われたり、「共同購入型割引クーポン販売」とも言われますが、どれもあまりわかりやすくはないと感じます。もっとこのサービスをわかりやすく訴求できる言葉があればいいなと思っており、ぜひ、みなさんのお知恵もお借りしたいと思います。
≪パネラー≫
株式会社インタースペース アクセストレード
PCアフィリエイト事業部 パートナーセールスグループリーダー 高森 功夫氏
バリューコマース株式会社 バリューコマース ストラテジー アンド マーケティング部サービスプロモーションチーム バイスプレジデント 深谷 良孝氏
株式会社ファンコミュニケーションズ A8.net A8事業部コンサルティング部メディア課マネージャー 伊藤 篤史氏
株式会社フォーイット アフィリエイトB 第3アカウントグループ リーダー 星川 勝義氏
リンクシェア・ジャパン株式会社 トラフィックゲート 執行役員 営業本部 副本部長 兼 TG営業部 部長 兼 関西アカウントプランニンググループマネージャー 兼 第2アカウントプランニンググループマネージャー 八木 正夫氏
リンクシェア・ジャパン株式会社 リンクシェア 執行役員 営業本部 副本部長 兼 メディア部 部長 下 浩子氏
≪モデレータ≫
協会 理事長 柴田健一
ASP各社をパネラーに、アフィリエイトの現状、今後について、本音のディスカッションをしていただくべく、UStreamでも音声をカットさせていただきました。会場からの質問も交えて、公開できる一部回答をご紹介します。
「イーモ脱毛器」、「白髪染め」などニッチながら爆発した商品がありました。
フラッシュ・マーケティングはプログラム数も急増、巨額の報酬を得ている成功事例も出ているそうです。医療系求人、エコポイント関係なども時代を反映した案件でしょう。
Q:月間10万円以上稼いでいるサイトの割合は?
割合で考えると、母数を登録サイト数にするか、稼動サイト数にするかといった問題もあり、難しい設問だったようです。そのため割合ではなく「数百サイト」というお答えもありましたが、総じて多かった答えは数%でした。
Q:月間100万円以上稼いでいるサイトの数は?
各ASPが数十から百前後の数字を上げました。コンプレックス系のキーワードなどで、絞り込んだ、エッジの効いたサイトが検索エンジンに強く、大きく稼いでいるとのことです。
Q:初心者が成果をあげるヒントを一言
非常に具体的な話としては、料率は低いものの、コンバージョン率が高い「楽天アフィリエイト」のおすすめがありました。また自己購入は、購入金額以上の報酬が得られる案件などもありますし、購入後のレビューで売れるので初心者におすすめです。
「専門性」や「トレンドに敏感になってユーザーのニーズにマッチさせる」ことなどもぜひ実行してください。
「継続」はお二方が挙げたキーワードであり、売れるまで待てずにやめてしまうのは本当にもったいないことです。
Q:これから伸びると思うアフィリエイトの分野は?
やはり注目はスマートフォン、中でもスマートフォンアプリは、具体的にどう売上に結びつけるかは見えていませんが、利用が急拡大しており、上手に活用すべきツールとして注目株です。
また、リワード広告もキーワードとして出てきました。リワード広告とはアフィリエイト報酬の一部をユーザーに還元するもので、ゲームでは、ゲーム内の通貨やアイテムの形で還元されています。モバゲータウンなどがその一例です。
フラッシュ・マーケティングや美容系は来年も引き続き伸びる分野だと思われます。テレビ通販も単品でプッシュする方法で大きく売上を伸ばせます。
Q:twitter経由のアフィリエイトは今後大きくなると思うか?
YES、NO半々に分かれました。
ただ、その内容を聞いてみると、Twitterをメディアとして、直接アフィリエイトをする方法はスパムチックになったり、管理が効かないなどの理由で懐疑的なNO派、一方、自分のサイトへの集客方法としてTwitterを利用することに未来を見出すYES派があり、必ずしもYES派とNO派が正反対の意見というわけではなさそうでした。
Q:ポイントサイトはもっと伸びる?
答は全員YES。
ただしクレジットカード会社など会員の本人認証がしっかりしているところなど、BtoBの橋渡し的な案件によって、売上が伸びている面も大きいようです。
Q:情報商材系アフィリエイトへの対応は?
不当な情報商材系ECは除外していると答えられたASP、情報商材系アフィリエイターは除外していると答えられたASP、いろいろなお答えがありました。
Q:キャンセル、成果非承認の原因と対策は?
ひとつの原因として上げられたのが、複数ASP使っているケースです。それぞれのASPで成果が上がった記録が出ますが、実際の売上は1つであるため、その他は非承認されます。
また高い報酬を出そうと、成果地点を高くしてしまった場合も、非承認が増えます。これに関しては、ASP側でECにコンサルを行い、適切な成果地点を設定してもらうようにしているそうです。
登録系成果の場合の入力不備によるキャンセルに関しては、広告主側の登録フォームやランディングページの改善を進めます。またアフィリエイトサイト側で登録について詳しく説明をするなどして、キャンセル率を下げる工夫もできます。
Q:海外でのアフィリエイトのトレンドは?日本への影響は?
アメリカの成功事例としてリンクシェアの下さんが紹介したのが「SHOPSTYLE.COM (http://www.shopstyle.com/)」。ソーシャルショッピングの仕組みです。日本にも既に上陸済みのようです。(http://www.shopstyle.co.jp/)
Q:YahooにGoogleの検索エンジンが導入されたことの影響は各社どうでしょう?
全体的には追い風のようです。ただ、統一されたことにより、手法がみんな同じになり、上位争いが激化する模様。
Q:月間100万円以上報酬を上げているサイトの特徴は?
クレジットカード会社などの法人ポイントサイトなどは、やはり各ASPの上位にいるようです。どかんと稼げるのは昔から変わらぬ金融系。
旅行分野に強いバリューコマースの場合は、旅行専門アフィリエイターが多いとのこと。
アクセストレードからは、単価は小さいものの数で稼げるオンラインゲームの無料会員登録で稼いでいる例などが上げられました。
アフィリエイトBでは単価の高いプログラムで、多数のサイトで稼いでいるアフィリエイターが多いとのことでした。
Q:アフィリエイト広告のスマートフォン対応は?
各ASPが考えてはいるものの、EC側の対応が遅れていることのほうが問題のようです。
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